「〇〇地方で地震発生!」
「美容に最適な△△は、実は健康に危険だった!?」
などの多くの情報に気持ちが不安になったり、頭が混乱したりした経験はありませんか。
多くの受け手に配信される情報を操作して、情報の受け手の思想や行動を支配しようとすることを
メディアコントロールと言います。
実は、日本はマスメディアによるメディアコントロールが行われている国として、世界の中でもトップクラスなのです。
今回の記事では、皆さんが情報に惑わされないように、世の中にはどんなメディアコントロールが蔓延しているのかを知るために、メディアコントロールが一体どんなものなのかを詳しく紹介します。
メディアコントロールとは
テレビ、新聞、ラジオ、インターネット。
私たちは、24時間いつでもどこでも、色んな媒体を通して情報を得られるようになりました。
一見便利な世の中に思えますが、同じ事柄を扱った情報でも、記事や報道によっては言っていることがバラバラで、一体どの情報を信じたらいいのか疑問に思うことがありますよね。
時に、私たちの思想を操作しようとして、様々な情報を散りばめることによって惑わせたり、
はたまた極端な見方だけの情報を流したりすることが、世の中の多くのマスメディアでは常習的に行われていることなのです。
そういった発信する情報を操作することによって、情報の受け手の思想や知識、常識などを支配しようとすることを、メディアコントロールと呼びます。
まずは、メディアコントロールがどんな場面で起こっているのかを見ていきましょう。
情報全てに隠された意図がある
まず初めに、メディアコントロールというものが一体どんな時に使われているのかという話からしていきます。
結論から言うと、メディアと言われるもの、特に報道機関などを指すマスメディアと呼ぼれるもの、全てにおいてメディアコントロールがされています。
なぜなら、私たちがよく目にするテレビや新聞といったメディア媒体すべてが、商売を目的としているからです。
どの番組や新聞にも広告がついていて、そこからの収益によって儲けを得ています。
そのため、広告会社側と情報発信側がWIN-WINの関係になるような内容の情報を不特定多数に発信することで、どちらも儲けができるように構成されるのが当たり前なのです。
それでは、私たちの身近なメディアを項目ごとに詳しく見ていきます。
テレビ、新聞、ラジオ
ほとんどの日本人が毎日テレビを見ていると言っても過言ではないくらい、私たちの暮らしにテレビは欠かせなくなっています。
また、テレビでは、バラエティ要素を含めていたり、情報の収集に時間がかかったりするため、新聞から情報を得ているビジネスマンなども多くいます。
しかし、新聞のようにどれだけ格式張って情報を記事にしても、ニュース番組のようにキャスターがビジネスライクな格好をして丁寧な日本語を使って真面目に報道していたとしても、その情報には、すべて情報の受け取り手である私たち国民、一般人、消費者に向けた、ある行動を促すための操作が含まれているのです。
なぜその時期その時間に、その方法で、その出演者でというテレビ番組すべての構成に意図があります。
インターネット
インターネットサービスは現代のスマートフォンやパソコンが身近になった世代にはなくてはならない媒体ですが、そのサービスにももちろん広告が関係しています。
SNSやニュースアプリなどのサービスもどこかの誰かがボランティアで無料で運営しているわけではありませんので、そのサービスに行き着いた人たちの購買意欲をそそるような広告や記事が意図的に組み込まれています。
最近、Youtuberの登場で人気が高まっている動画配信サービスも広告収入を得られることで有名ですよね。
ただし、インターネットの情報の中には、個人が利益を目的とせずに、テレビや新聞では決して語られることのない真実を伝えている情報があるのも間違いありません。
その情報をいかに選び抜いていくかが、メディアコントロールの蔓延した世の中を生き抜くスキルと言えるでしょう。
日本人はコントロールされやすい
ここまで、テレビ・新聞・ラジオなどによるメディアコントロールについてお話してきましたが、
この章では、なぜ安全大国と言われている日本でそんな洗脳操作がされているのかということをご説明します。
日本という国の小ささと孤立
日本には、世界で一番の長さの歴史を持つ血筋の、天皇を継承してきた皇族が存在しますね。
古事記などの古くからの書籍も存在するほど、歴史が長い日本ですが、
その昔から日本は海に囲まれ、時には鎖国をしたり、異教徒を迫害したり、ほとんど人種の混血もなく孤立して独自の文化ある国家を築き上げてきました。
その文化的な背景ゆえ、私たち多くの日本人心の奥底には、
「日本のものが一番安心」「日本人が一番安全」
「日本の制度が世界一」「日本の文化を守らなくては」「和の心が大事」
などの日本を誇る自尊心を持っています。
おもてなしの精神や奥ゆかしさのあるすばらしい文化と慣習もありますが、日本人はこの世界から孤立した日本を過信しすぎてしまう、そしてそれに気づけていないことが多くあります。
そのため日本政府がバックで操作するメディアの情報にみごと引っかかりやすくなっています。
表現の自由度が低い
日本の新聞社の数は、全国紙が約5社。すべての新聞社合わせても100以下しかありません。
対して、自由の国アメリカには、1000以上の新聞社が存在します。
「ウォールストリート・ジャーナル」や「ニューヨーク・タイムズ」「ワシントン・ポスト」など日本の全国紙の数以上のアメリカの地方紙の名前を日本人は多く聞いたことがあるはずです。
テレビ局も日本は、130社ほど、アメリカは1000強あります。
ただ、テレビについては地方によって受信できる放送局数が限られますし、有料放送もありますので、すべてを見ることは難しいでしょう。
このように比較してみると、日本には限られた情報配信源しか存在しないため、私たちに多様な角度から情報を伝えてくれるメディアが少ないことが分かります。
そして、少ないということは、国がすべてを操作しやすいということも示しています。
最近では、インターネットを使って、多くの情報を手に入れられますし、
新聞は地方紙の郵送サービスもあれば、ネットに新聞記事を載せている新聞社もありますね。
テレビもNetflix、U-NEXT、Hulu、dTV、amazonプライムビデオなどの好きな番組コンテンツを配信している会社を選べる動画配信サービス(VOD)もありますので、情報を選びやすくなりました。
ですので、メディアコントロールの目的で自分たちに向けられて入ってくる情報(地上波テレビ放送や大手新聞社)をできるだけ避けて、自ら必要な情報を選ぶようにしていけば、正しい情報を得ていくことができますね。
チョムスキーのメディア・コントロール
メディアコントロールというと、ノーム・チョムスキー著、
『メディア・コントロールー正義なき民主主義と国際社会』という作品をご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
正義でない民主主義と国際社会なんて、一般市民の私たちにとっては非常にショッキングな題名ですよね。
一体どんな内容の本なのでしょうか。
著者ノーム・チョムスキーとは
ノーム・チョムスキー(Noam Chomsky)は1928年、アメリカ生まれの哲学者、言語哲学者、言語学者、認知科学者、論理学者です。
1950年代から1970年代にかけて、生成文法理論というものを提唱したことにより言語学に革命を起こした人物です。
チョムスキーの生成文法理論とは、簡単に言うと、
人がどんな文を作って話そうかと考えたり文法について意識したりせずに言葉を話すことができるのは、生まれたての子鹿がすぐに立って歩けるようになることと同じように、生まれながらに備わっていることだというものです。
人間が言葉を話せるようになるには、生後2,3年の月日を要しますが、そうなるためには何も練習を必要としたわけではなく、どんな言語であろうと話せるようになるように決まっていたということです。
そのような革命的な理論を打ち出した後にも、現在までに多数の方面から数々の書籍や論文を発表しています。
また、マサチューセッツ工科大学の名誉教授としても長きに渡り活躍しています。
アメリカや国際政策をズバッと批判
チョムスキーの著作には、アメリカや世界の情勢について
民間人が深く掘り下げて考えることのない事項について、明快に解説している作品が多く存在します。
- 誰が世界を支配しているのか?(2018)
- 覇権か、生存か―アメリカの世界戦略と人類の未来(2004)
- 9・11―アメリカに報復する資格はない!(2002)
など、表題を見ただけで、アメリカの本当の黒さや悪の存在を明示しているのが分かる作品が中心です。
そして、今回のメディア・コントロールー正義なき民主主義と国際社会では、
私たち服従する愚かな大衆が、世の中の支配層によって、真実を隠され、
彼ら支配層の都合のいいようにメディアを使ってコントロールされてきた実際を、
第一次世界大戦期からの政治的な歴史の流れを踏まえながら、痛烈に批判しています。
構成は、論文・講演録・日本人ジャーナリスト辺見庸のインタビューという3部構成になっているため、1部1部が簡潔にまとめられており、とても読みやすいです。
私たち日本人が知らないアメリカの本当の闇の部分が淡々と述べられているので、
知った名前の人がまさかそんな企みのあった人物だったなんてと驚かされるところもありますが、
騙され続けるとまどう群れにならないように、無知でいることがどれほど怖いことなのか実感させられる一冊です。
子どもに及ぼす害と小学校の取り組み例
ここまで、マスメディアを主体としたメディアによるマインドコントロールという意味でのメディアコントロールついてお話してきましたが、
最後のこの章では、もう一つ別の意味を持ったメディアコントロールという言葉について説明していきます。
教育現場でのメディアコントロールという言葉
2018年秋現在、メディアコントロールと検索すると、検索結果のトップにはたくさんの小学校がらみのページが出てくるかと思います。
なぜかと言いますと、小学校の夏休みの課題でメディアコントロールに関するものが出されたようで、それについて調べる子どもや親御さんが多かったのではないかと予想されます。
多くの小学校では、子どもたちが夢中になってしまう情報機器、
テレビやスマートフォンやタブレット、パソコン、さらにゲーム機などを総称してメディアと呼んでいます。
そして、それらに夢中になりすぎずに、利用する時間帯や長さをのルールを決めることをメディアコントロールと呼んでいます。
ですから、小学校からのお便りに「メディアコントロールをしよう!」というような通知があっても、
決して「情報操作してマインドコントロールしよう!」という意味ではありませんので、ご安心ください。
テレビニュースや新聞、書籍なら良いのか
小学校のメディアコントロールというと、使用制限のルールを設定する対象はテレビやゲーム機器、インターネット端末が主体だというお話をしました。
反対に同じメディアでも、ニュース番組を見ること、新聞を読むこと、読書をすることなどは推奨されていますが、果たしてそれが本当のメディアコントロールなのでしょうか。
教師や親も洗脳されているかもしれない
今までのメディアコントロールの説明でもお話ししたように、
日本人の殆どがエンターテインメント性、バラエティ要素のある情報発信源以外の、いかにも真面目そうなニュースを伝えている媒体は、間違いのない情報を流していると信じ切っています。
結局のところ、
まだまだテレビや新聞などの情報はすべてが正しいと信じ切っている大人たちが子どもたちをそのように教えているので、
子どもたちもニュース番組や新聞、本で言っていることは真実なのだと、疑う余地を持たされずに成長していくので、必然的に自分で情報について考える力が養われずに、
日本の国家に洗脳されやすい国民として教育されていると言っても過言では無いのかも知れません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、メディアコントロールについて、多くの方が気になっているであろう、いくつかの視点からお話させていただきました。
少しでも、自分たちが情報によって行動を操作されている事実を皆さんに知っていただいて、皆さんが惑わされることなく自分らしく有効的にメディアを利用していただければと思います。
今後機会がありましたら、本来の意味のメディアコントロールについても、もっと深く掘り下げてお話してみたいと思います。